稲垣のプレス機を設置
西村金属産業新工場
巨シ村金属産業(西村勝男会長、西村英雄社長、本社=東京都練馬区豊玉上1-2-1、TEL03-3993-7444)は、新工場「川越リサイクルセンター」(埼玉県川越市下松原354-1、TEL049-247-0005)を建設中である。
総面積約4,000坪に工場建屋が20×70メートル。建屋には天井走行クレーン2基を装備している。
主な処理設備は稲垣製作所製3方締めスクラッププレス機、及びアマダ製バンドソー、シャーリング、破砕機、故紙ベーラーなど。2〜3年以内にはギロチンシャーの設置も考えており、現在検討中だ。完成は6月末の予定。
川越リサイクルセンター建設
西村金属産業は昭和40年に、練馬区の現本社工場がある場所で、現会長の西村勝男氏が創業している。
昨年4月に有限会社に法人化、そして今年4月、子息の英雄氏が社長に就任した。
同社は製造工場からの引取りが専門で、仲間取引は行っていない。そのため産業廃棄物収集運搬の許可は5県で取得しており、荷役設備を充実している。
主な荷役・運搬設備として、25トン・ラフタークレーン1台、油圧ショベル4台(うち2台リフマグ付き)、ショベルローダー1台、高所作業車1台、大型トラック4台、30トン・トレーラー1台、4トン車1台などを有する。
扱い品目は、鉄・非鉄・特殊金属・貴金属・電子部品など金属全般。うち鉄スクラップは多いときで4〜500トンとのこと。
その他に廃プラの破砕・リサイクルも行っており、新工場ではさらに事務書類のリサイクルも始める。
顧客から事務書類リサイクルの要望があるからだ。今回始めて、故紙のベーラーマシンを導入する。
現在は単に焼却処理されている事務書類をシュレッダーして、ベーラーマシンでプレス、故紙原料としてリサイクルする。
焼却処理しているものをリサイクルすることによって、地球規模で考えれば環境に寄与することになる。
新工場建設は、本社工場が手狭であると同時に、周辺が宅地化して、大きな設備投資などはできない状態になってしまったからだ。
事業を継続して行くことはできるが、先細りが避けられないと憂慮した。
稲垣製作所製3SP250L型3方締めスクラッププレス機の主な仕様は次の通りだ。
ボックス寸法1,800W×900H×2,500L,主押し能力280トン、動力37KW×2=100馬力。
アマダのバンドソー3800型も新設する。これは700ミリ厚の鉄板を切断する能力がある。
現在1200型を本社に既に設置しているので2基体制となる。
新工場「川越リサイクルセンター」を建設するため、本社工場の一部土地を売却したというが、理由は過大な借金をしたくないからだという。
ISO年内取得予定
だからといって消極的に現状維持を考えているわけではない。事業に失敗は付き物で、それを恐れていては何もできないという考えだ。
32歳の英雄氏に社長を逶譲したのも、その一環である。果敢に攻めるが、リスク管理は確りする事業家の顔だ。
同社では今後、リサイクルを前面に打ち出した事業展開を考えている。
単に処理料金をもらって廃棄物を引き受けるだけでは、これからは難しくなると見ている。
単なる廃棄物としてではなく、発生するものは全てリサイクルできるように対応したいと考えている。
顧客からは様々の要望があるから、新工場を建設したのはそのようなニーズに対応して行くためでもある。
そのためには従業員の教育も必要だし、会社全体のレベルアップも重要と考えている。
今年3月にはISO14001認証取得に向けてキックオフした。今年中には取得する予定で現在進行中である。
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