埼玉製鉄原料(株)、800tギロチンをリプレース
関東地区の有力鉄スクラップ業者、埼玉製鉄原料鰍フ本社工場(埼玉県北本市朝日4−5、電話048-592-0051)は、このほどギロチンシャー(稲垣製作所製STS800T型ダブルクランプシャー)を導入した。昨年12月から稼動を始め、現在1日平均70〜90トンの処理を行っている。従来使用していたギロチンシャーが老朽化したためリプレースしたもの。同工場でのギロチンシャーのリプレースは、今回で5回目となる。 導入にあたって同社では、他社ヤードで稼動している同型機を実見し、使用経験談を聞いた。その際に得たアドバイスから新たな装備を追加するなど、同社の使用状況に合わせた仕様となっている。
稲垣製800トンシャーを導入
本社工場は、月間3000〜3500トン扱う埼玉県内でも有力スクラップ問屋だ。ヤード面積は約1300坪で、ギロチンシヤー、シュレッダー(300馬力)、ユンボ(6基)などで鉄スクラップの処理を行っている。 不況下で発生量が減少してからは、バブル期に比べ扱い量が半減した。そのためこれまで「持ち込み」による入荷が主体だったが、「引き取り」の比率を除々に高め(現在15%程度)、現在の扱い量を確保している。 しかしその一方で、16年前に導入したギロチンシャーの老朽化が進み、処理速度が遅くなったため、ギロチンシャーのリプレースを決断した。 新設備の仕様は、切断圧力800トン、動力200馬力、投入ボックス寸法2000(W)×1000(H)×7000(L)、刃幅2000(W)、ダブルクランプ方式。処理、1サイクル約35秒(無負荷)。操作は、自動・手動切換式で、無線による操作も可能だ。 また、ワンタッチモード切替で、上級スクラップは高速で大量切断を行い、すそ物など下級スクラップは、かさ比重をアップし付加価値の高い製品にすることができる。
プッシャーを採用
このほか新たな機能として、切断口の下部に「つまり止めプッシャー」を装備した。これは切断後の鉄スクラッブがクランプ下部につまるのを防ぐのが目的。 この部分に鉄スクラップがつまると、切断圧力と同じ力で機械自体を持ち上げてしまい、故障の原因になりかねない。 これまでは「シューター」を装備していたが、基礎工事に手間がかかるため、「プッシャー」方式を採用した。 懸念だった処理速度も同機の導入でアップした。同社がさらなる展開を目指す足場は固まった。
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